先々週、一輪ほころび始めたリュウノウギク。白山高山植物園では、ノコンギク、ゴマナ、イワギクに混ざってリュウノウギクが咲いていました。葉っぱをこすると竜脳(中国から伝わった、リュウノウジュからとれる精油)の香りがするとか。石川県では準絶滅危惧種に指定されています。
アサギリソウも黄色い花が見えました。別名ハクサンヨモギ。そういえば、ヨモギの花に似ています。こちらも準絶滅危惧種。いずれも園芸採取や道路工事など人的要因が、絶滅の危険性の一因。
こちらは、エゾリンドウ。白山に咲くオヤマリンドウとの違いは、花が頂部だけではなく、上部の葉腋にもついて開くことです。
白山には、オヤマリンドウやミヤマリンドウを始め、いずれも絶滅危惧Ⅰ類のコヒナリンドウ、タカネセンブリ、絶滅危惧Ⅱ類のハナイカリなどリンドウ科の植物もたくさん生育しています。
絶滅の危機に瀕している植物たちを始め、白山を彩る高山植物の種を繋ぐ地道な活動が続きます。
注)コヒナリンドウは、1995年に白井伸和氏によって白山で初めて発見されました。 『高山に咲く植物』 清水建美著より
今日は、ハナチダケサシを育苗箱からポットアップする作業です。同じ日に播いても、小さいものや大きく威張ったものなど千差万別。そんな小さな苗たちを一つずつ、小さなポットに植えていきます。小さく細い根が絡まって、とても神経を使います。
ハナチダケサシは、ユキノシタ科。アカショウマと良く似ていますが、花が密につき花序の下部の枝が円錐状になります。
温室の外では、寒冷紗に守られて植物たちがポットの中で花を咲かせています。今夏白山へ行きそびれ、大好きなハクサンイチゲはここで見る事が出来ました。そして、ミツバフウロ。こちらも準絶滅危惧種だそうで、生育地が限られ、個体数も少ないとか。ちょっとゲンノショウコに似ていますが、違うのは、ゲンノショウコのように毛深くない事でしょうか。
見本園では、高山植物より大きく雑草が繁ります。よく見ると可愛らしい花々ですが、種を飛ばす前に抜き取りましょう。高山植物たちが大きく育つように・・・。ミツバフウロ・ミヤマキンバイ・アカバナ・ミヤマダイモンジソウ・モミジカラマツ・ウメバチソウ・ノコンギク・ハクサンイチゲ・タテヤマウツボグサなどが、まだまだ小さな花をつけています。
クサボタンは、花も種も芸術です。 キンポウゲ科 キンポウゲ科の植物は美人揃い・・・
イモリ池では、アキアカネの恋の季節。ニッコウキスゲは、熟した種がこぼれていました。生き物たちは、やがて来る季節を前にいのちを繋ぎます。
